CanonのMP640というプリンタ複合機の修理記事です。エラーは“インク吸収体が満杯に近づきました。OKで継続できますが早めに修理受付窓口に連絡してください”が表示されるというもの。このエラーが出るまえ、B200エラーでプリントヘッド交換の修理もやっているのでかなり長く使ってます。いよいよ廃インク吸収体も満杯になってしまったようです。表示のとおりOKで継続できるが、しばらく使うといずれ印刷不能になるらしいです。
・OKで継続しても電源オン毎に表示され鬱陶しい。
・印刷不可となってあわてて修理するのも大変。修理失敗で別途購入であわてるのもいやだし。
なのでお日柄良い週末に修理してみました。
インク吸収体のエラーについて調べると、修理には次の2つが必要とのこと。
a)満杯になったインク吸収体を取り外して新品に交換するか、インク吸収体を洗浄する(再利用)
b)プリンタのエラーカウントをリセットする。方法はPCからUSB接続して、専用ツールを使いプリンタをリセットする。
a)はわかるが、b)はエラーがインク吸収体の状態を見ているのではなく、ヘッドクリーニングなどのカウントで機械的に?出しているらしいのでそのためらしい。
b)は対した時間かかりませんでしたが、a)は大変でした。プリンタ分解してインク吸収体を取り出して洗浄、一昼夜乾燥させて、次の日に再取り付けになります。無事復旧したようですが週末土日つぶれました。乾燥に時間かかるので、もしやるなら天気の良い日にやるのが吉です。
・サービスマニュアル(canon_mp640-service_manual.pdf)が検索であったのでそれを見て分解。外カバーとプリンタ上部のスキャナーを外したところです。取り外すねじの数は少ないのですが、かなり複雑な構造で、マニュアル無しで分解は難しいと思います。
・印字本体を取り外して、インク吸収体全体のの写真。タンクのイメージと思っていたら違いました。インク吸収体が底面の構造にそって複雑に敷かれている。この吸収体の隅々まで廃インクがいきわたってました。ちょっと感動?
・インク吸収体のすべて取り外し、バケツに水を流しながら、その中でインク吸収体をひたすらあらう。インクが飛び散ると後始末が面倒なので、風呂場にバケツを持ち込んでその中でやりました。吸収体が変形しないよう、そぉーっと洗うの良いらしいのですが、廃インクべったりで数が多く面倒なので押し洗いしちゃいました。
・洗ったインク吸収体を一昼夜乾燥した後です。もみあらいしちゃったので少し縮んだかも。
もとに組み直し、MP640プリンタをサービスモードで起動した後に、USB接続したPCからservice toolを起動します。このservice toolからプリンタ内のインク吸収体カウンタ値をリセットします。
手順
1)サービスモード起動は、プリンタのストップ+電源ボタンを長押し、ストップを一旦離す、ストップを2回押す、電源ボタンを離す。
2)PC側、MP640専用のservice tool はないようで、ip3600_v2000.exeを使いました。ip3600_v2000.zipが検索見つかると思うので、解凍して実行します。
3)service toolのink_absorber_counter の項目を値0でセットして終わりです。
PCのキャプチャー画面です。これでMP640プリンタを普通に電源オンしてもエラーは表示されなくなりました。
・印刷もOKでした。
結論:無事復旧したようですが2回目はやる気が起きないレベル(コストはかかりませんがインク吸収体の再利用は大変)でした。。。
キャノンの保守修理ご担当の人は面倒でしょうね。でも修理に出すより新機種買い替えユーザーが多いと思うので、こういう面倒な構造でもやっていける(修理依頼が少ない)のでしょう。
こりゃ、私には無理ですわ!
修理している人は結構いて情報はあるのでやれると思いますが、手間がかかるので知り合いなどからの修理依頼は受けないほうが良さそうです。
service toolのink_absorber_counter セットまでしましたが ERROR 0006 が出てしまいリセット出来ません
ERRORコードの意味は残念ながらわからないです。サービスツールは各種あって、どれがどのプリンターが適合するかがわかっていません。順次確かめるしかないと思いますが、ink_absorber_counter 以外はあまり弄らない(見るのは良いがセットは慎重に?)ほうが無難と思います。
実は別件で、サービスツールの機能を確かめようと、いろいろ弄ったらプリンターが起動しなくなり死亡しました。おそらくプリンタ内部のファームウエア壊したと考えてます。
入手したツールのアプリケーション名(2・3試しただけです)
ServiceTool_V1050.exe
ServiceTool_V2000.exe
Service tool v3400.exe
Service Tool-aV700.exe
ST_V3600_resetters.exe
ST4720.exe
8500枚ほど印字で表示が出て、交換にチャレンジすることにしました。貴ブログを参考にサービスマニュアル、ソフトを手に入れ、先にリセットには成功し。本番の交換にチャレンジしたのですが。
マニュアルに従っても最初の段階の右カバーが外れません。マニュアル写真記載のツメ上2カ所、下2カ所は外れたのですが、右カバー手前側上部が引っかかっています。マイナスドライバで手探りしたのですが、どうしても見つからず外れません。このままリセットだけで使い続けようかともおもっていますが、なにかアドバイスをいただければと思い、お問い合わせいたしました。
一言いただければ幸いです。
お騒がせいたしました。無事右カバー外れました。吸収体を外していますがひどい状態です。リセットだけでほっておいたらひどいことになったと思います。これから水洗デイがジグソーパズルのようで再配置に手間取りそうです、本当に丸二日かかりそうです。
よかったです~、記事のほうは分解工程をはっしょっていてわかりずらかったですね。
他のかたの分解記録があったのでURLのせておきます。
MP640分解・掃除記録[ねじを外した後、パネル内部を止めているツメ(ラッチ構造)を外すようです。」
https://www.regentechlog.com/2015/10/03/mp640-maintenance/
吸収体は数多く、まさにジグソーパズルですね。組み立てなおすときに悩むので、何段階かにわけて写真を取っておくことをお勧めします。
無事組み立て完了し、一通りのテストを行い正常動作を確認いたしました。
昨日は慌てていたので言葉足らずの点がありましたので整理してご報告いたします。
①右カバーが外れないことについては、サービスマニュアルに文言/写真マーキングされていない隠しツメがあることに解説写真を拡大した時に気がつき、カバーを持ち上げるように外たりしました。
また、マニュアルにいつ際説明の無い部材の脱着が必要でした。よく見ていれば判りますが、注意が必要でした。
②基板から配線を外す際に切ってしまう危険があります。回路基板を触ったことの無い方にはお勧めできませんね。
③インク吸収体の洗浄/乾燥、プリンタベースの清掃は大変でした。
周りが汚れますので、風呂場/屋外の洗い場等の場所の選定、汚れても良い服が必要でした。
吸収体は容易に乾きませんので、場所と時間が必要でした。
短気を起こしてローラで絞ってから乾燥させました。
サービスマニュアル、ツールはいずれも、このコラムに記載されていた物/バージョンを検索して手に入れました。
コメントされていましたが、単なる交吸収体の交換でも商業ベースで採算取れないのでメーカーが嫌がることが理解でしきました。とても知り合いなどからの修理依頼は受けないとのご見解に賛同します。
機械をいじり倒すという遊びとしては良い経験でしたが、請負仕事ならもうやりたく無いというのが本音です。
このコラムに出会えて良い経験をさせていただきました。ありがとうございました。